海外FX業者のECN口座の仕組みとは？ FX業者ごとの違いも比較！

ECN口座は海外FXの注文方式の一つです。ただ、他の注文方式との違いがわからない方もいるでしょう？ またECN口座を使うとしても、どの業者の口座が良いのかわからない方も多いのではないでしょうか？

そこでこの記事では、

  • ECN方式の仕組み
  • ECN口座を利用するメリット
  • 海外FX業者のECN口座を比較

などについて解説します。この記事を読めば、ECN方式がよい理由や、どの業者の口座がよりスペックが高いのかもわかります。ぜひ最後まで読んでみてくださいね！

この記事を書いた人

茶虎
海外FX歴8年の現役トレーダー兼ライター

国内FXを1年ほど利用していたが、資金的に利用しにくいという理由で海外FXに転身。これまで口座開設した海外FX口座は10種類以上。トレード方針はスイングトレードとEAを使った自動売買。2018年より、ライターとして「FX」「節税」「クレジットカード」など投資・金融ジャンルを中心に200記事以上を執筆。海外投資にも関心があり、投資を行っている。

ECN方式の仕組みを解説！

ECNとは、Electronic Communications Networkの略称。海外FXで提供される口座のほとんどはNDD方式と呼ばれる注文方式に対応しており、そのなかでも一部の口座のみECN方式でトレードできます。

  • DD方式
  • NDD方式
  • ECN方式

まずは、ECN口座で注文した際の仕組みについて解説します。

ECN口座の注文が成立する仕組み

ECN口座は、トレーダーからの注文を直接インターバンクに流す方法です。インターバンクには、多くの金融機関やヘッジファンドが参加しており、自動的に両者の注文をマッチングさせます。

ECN口座のマッチング方法は、オークション形式なので、双方が得をする価格で注文が成立します。たとえば、あなたの注文がそのため、他の注文方式よりもスプレッドが狭くなります。

STP方式の口座との違いは？

ほとんどの海外FX業者ではNDD方式を採用しています。そして、NDD方式には、ECN方式とSTP方式に分かれます。では、ECN方式は、STP方式と何が違うのでしょうか？

  • FX業者を一旦通してインターバンクへ流れる
  • 注文が成立するのは提携先のLPのみ

STP方式は、FX業者がトレーダーから受けた注文を、もっともトレーダーに有利な価格を出しているLP（リクイディティプロバイダ）に流します。

LPとは、FX業者と提携している大手金融機関のこと。ただ、注文を流せるLPの数はECN口座よりも多くありません。FX業者ごとに提携しているLPも異なります。

そのため、スプレッドが広がりやすい傾向があるので注意しましょう。

また、ECN方式のように直接インターバンクへ注文を流しません。自動ではありますが、一旦FX業者を介する必要があるので、やや約定までに時間がかかります。

▶DD方式やNDD方式の違いはこちら！

ECN口座を利用するメリット

ここからは、ECN口座を利用するメリットを解説します。

  1. 約定スピードが早い
  2. 約定拒否がない
  3. 板情報も確認できる
  4. スプレッドが狭い

順番に見ていきましょう。

1.約定スピードが早い

ECN口座は、FX業者を通さずに取引できるので、ほかの注文方式よりも早く売買が成立します。約定スピードの速さが求められるスキャルピングにはぴったりの口座です。

2.約定拒否がない

ECN方式は、インターバンクと電子通信ネットワークを使用して取引をします。STP方式と異なり、必ず出した注文を受け付ける金融機関が存在するので、約定拒否がありません。

取引量が少ない時間帯でも注文が成立しやすいので、いつでも安心してトレードができます。

3.板情報も確認できる

出典：Axiory

ECN方式の口座を提供するFX業者の一部は、取引ツールの一つであるcTraderでトレード可能。

cTraderとメタトレーダーの最大の違いは、板情報が見れることです。

  • 買いと売りそれぞれの注文量
  • 価格帯ごとの注文量

板情報を見れば、どのくらいの価格まで上昇するのか、どのくらいで下落が止まるなどの情報がわかります。つまり、チャート以外からも情報を得られるので、より判断がしやすくなるでしょう。

4.スプレッドが狭い

ECN方式は、DD方式やSTP方式よりも狭いスプレッドでトレードできます。その理由は、インターバンクの市場価格でトレードできるから。

他の注文方式のように、市場価格にスプレッドが上乗せされません。

したがって、時間帯や通貨ペアによっては、提示スプレッドが0.0pipsの時もあります。このように、ECN口座の取引環境はレベルが高いので、トレードのコストも大幅に減るでしょう。

ECN口座の4つのデメリット

ECN口座にもいくつかデメリットがあるので注意してください。

  1. 取引手数料が発生する
  2. 最低入金額や取引量が高くなる
  3. 最大レバレッジが低くなる
  4. ボーナスがもらえない
  5. cTrader対応業者がとても少ない

すべてのトレーダーにECN口座をおすすめできるわけではありません。口座開設をする前に把握しておきましょう。

1.取引手数料が発生する

ECN口座は、他の口座とは異なり、取引手数料がかかります。海外FX業者の収益源はトレーダーが支払うスプレッドです。しかし、ECN口座のスプレッドから得られる収益だけでは、とても運営ができません。

そこで、片道1ロットの取引ごとに、1.5ドル〜6ドル前後の手数料を徴収しています。なお、FX業者によって手数料額は異なるので注意してください。

2.最低入金額や取引量が高くなる

ECN口座は、数ある注文方式でも取引環境の質が高くなります。そのため、他に提供している口座よりも、最低入金額や最低取引量を高く設定している業者がほとんど。

つまり、資金が少ないトレーダーが、ECN口座で取引をすると、大損するリスクが高くなるのであまりおすすめできません。

3.最大レバレッジが低くなる

一部のFX業者では、ECN口座の最大レバレッジを低くしています。例えば、XMの最大レバレッジは888倍です。しかし、ZERO口座を利用する場合、口座残高に関わらず最大レバレッジは500倍まで下げられます。

最大レバレッジが低ければ、一度に保有できる取引量も減ります。資金がある程度豊富でなければ、ECN口座でのトレードは難しいでしょう。

4.ボーナスがもらえない

海外FXの魅力は入金ボーナスをはじめとしたボーナス制度！

しかし、ECN口座はボーナスの対象から外れる業者がほとんどです。なぜなら、ボーナスよりも取引環境の構築に力を入れている口座だから。

そのため、ボーナスが欲しい人よりも、スプレッドの狭さや約定力を重視したいトレーダー向けの口座です。

▶入金ボーナスの特徴やおすすめの海外FXはこちら！

5.cTrader対応業者がとても少ない

ECN方式の口座の中でも、cTraderを使えば、高度な分析が可能です。ところが、ECN方式の口座を扱っているFX業者は多いですが、cTraderを扱っている業者は以下の2社ぐらい。

  • Axiory
  • Tradeview

自分が使いたい業者があってもcTraderを扱っていないケースもあるでしょう。

ずばりECN口座をおすすめする人！

もし、以下のような考え方であれば、文句なくECN口座をおすすめします。

  1. スキャルピングやデイトレードで稼ぎたい人
  2. 透明性の高い環境でのトレードをしたい人
  3. より精度の高い分析ができるcTraderを使いたい人

詳しく解説しますね！

1.スキャルピングやデイトレードで稼ぎたい人

ECN口座は、ほかの注文方式よりもスプレッドが狭いので、スキャルピングやデイトレードで稼ぎたい人にぴったり！

スプレッドが狭ければ、1回あたりのトレードにかかる手数料は減るので、ECN口座を選ぶべきです。

2.透明性の高い環境でトレードをしたい人

ECN口座は、トレーダーの注文が直接インターバンクに流れます。ほかの注文方式とは異なり、約定拒否やスリッページなどが起きにくいので、透明性の高い環境でトレード可能です。

普段利用しているFX業者で約定拒否やスリッページがよく発生して困っている人にもぴったりの口座ですね！

3.より精度の高い分析ができるcTraderを使いたい人

ECN口座を提供しているFX業者の一部は、cTraderが使えます。cTraderなら、以下の機能があるので、より精度の高い分析をしたい方にはおすすめです。

  • 板情報が見れる
  • 一括裁量決済
  • 日本時間に対応
  • 時間足が26種類（MT4は9種類、MT5は19種類）

そのため、メタトレーダー以上の満足度が期待できます。

ECN口座をスプレッドや最大レバレッジなどで徹底比較！

ここからは、海外FX業者のECN口座を徹底的に比較してみましょう。

FX業者 cTrader 最低入金額 最低ロット数 最大レバレッジ
Tradeview cTrader口座 あり 10万円 0.1LOT 400倍
Axiory ナノスプレッド口座 あり 5,000円 0.01LOT 400倍
BigBoss プロスプレッド口座 なし 1,001円 0.01LOT 999倍
XM ZERO口座 なし 10,000円 0.01LOT 500倍
FBS ECN口座 なし 10万円 0.1LOT 500倍

海外FXのECN口座は、初心者には取引しにくい環境です。例えば、TradeviewとFBSは最低入金額が10万円も必要です。加えてロット数も0.1LOT（10,000通貨）と高いのでリスクが高くなります。

また最大レバレッジが高い業者でも、おおむね400倍〜500倍のレバレッジに下げられます。そして、5社のうちECN方式の口座でもボーナスがもらえるのは、XMとBigBossのみ。

FX業者 ECN口座でももらえるボーナス
XM 口座開設ボーナスのみ
BigBoss 入金ボーナス

BigBossは、ECN方式の口座が入金ボーナスの対象になる珍しいFX業者です。キャンペーンの頻度も高いので、プロスプレッド口座でも証拠金を増やした状態からトレードが可能です。

次に、取引環境について比較してみましょう。5社のなかでもっともスプレッドが狭くなるのは、Tradeview!

FX業者 1LOTあたりの片道手数料 USD/JPYのスプレッド※ EUR/JPYのスプレッド※
Tradeview cTrader口座 2.5ドル 0.55pips 0.85pips
Axiory ナノスプレッド口座 3ドル 0.7pips 0.9pips
BigBoss プロスプレッド口座 4.5ドル 0.96pips 1.15pips
XM ZERO口座 5ドル 0.5pips 1.0pips
FBS ECN口座 6ドル 0.8pips 1.6pips

※手数料も加えた実質スプレッド

Tradeviewは海外FXの中でもスプレッドが狭いFX業者です。とはいえ、他の海外FX業者もスプレッドは、狭い水準です。

まとめ：資金量が多いトレーダーにはECN方式の口座がぴったり！

海外FXのECN口座は、スプレッドが狭く、約定率が高いのでおすすめの口座です。資金量が多くスキャルピングが得意なトレーダーは、迷わず選ぶべきでしょう。

スプレッドの狭さで選ぶならTradeviewがおすすめです。ただし、Tradeviewは初回最低入金額が10万円と高く玄人向けの業者。

そこで、資金をこれから増やしたいと考えているトレーダーは、ECN口座があり、レバレッジも高い業者を選んだ方が良いでしょう！

おすすめの海外FX業者はBigBoss！

  • 最大レバレッジが999倍
  • 最低入金額や最小ロット数が低め
  • 入金ボーナスももらえる

プロスプレッド口座でも、これらのメリットがあるFX業者は他にはありません。ぜひボーナスキャンペーン開催時期を狙っての口座開設をおすすめします！

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