海外FXで1億の利益を稼いだ場合の税金は? 実際に計算してみた!

4月 30, 2021

海外FXはレバレッジが高いため、大きく証拠金を増やせる可能性があります。ただし、海外FXの懸念点は税金が高いことです。では、仮に海外FXで1億円の利益を得た場合の税金はどうなるのでしょうか?

この記事では、

  • 海外FXと国内FXの課税方式
  • 1億円の利益を得た際にかかる税金
  • 節税対策

などについて解説します。この記事を読めば、稼いだときの税金対策もばっちりなので、安心してトレードできます。

この記事を書いた人

茶虎
海外FX歴8年の現役トレーダー兼ライター

国内FXを1年ほど利用していたが、資金的に利用しにくいという理由で海外FXに転身。これまで口座開設した海外FX口座は10種類以上。トレード方針はスイングトレードとEAを使った自動売買。2018年より、ライターとして「FX」「節税」「クレジットカード」など投資・金融ジャンルを中心に200記事以上を執筆。海外投資にも関心があり、投資を行っている。

海外FXと国内FXでは課税方式が異なるので注意!

海外FXと国内FXでは課税方式が異なるので注意してください。 課税方式の違いを理解していなければ、利益のほとんどを税金でもっていかれることになりかねません。

では、国内FXと海外FXでは税率がどのぐらい違うのでしょうか?

国内FXの場合

国内FXで得た利益には申告分離課税と呼ばれる方式が適用されます。申告分離課税の税率は一律20.315%と決まっているため、どんなに稼いでも税金が多くかかることはありません。

海外FXの場合

他方、海外FXで適用される課税方式は総合課税と呼ばれています。さらに、稼げば稼ぐほど税率が高くなり、最大税率はなんと45%もかかるのです。そのため、国内FXよりも税金が高くなるケースがほとんどです。。

海外FXで1億円の利益を出した場合の税金とは?

ここからは、海外FXの専業トレーダーが1億円の利益を出した場合にかかる税金について解説します。なお、主に税金には所得税と住民税があるので、両方の税金がどのぐらいかかるか計算してみましょう。

所得税は約4,020万円

まず、海外FXの利益には累進課税制度が適用されるため、4,000万円を越えた利益については45%の税金がかかります。1億円稼いだ場合の所得税を計算すると、約4,020万円にもなります。

  • 1億円×45%-479万6,000円=約4,020万円

なお勘違いされやすいのが、1億円を稼いだ場合は稼いだ金額の全部に45%の税率がかかるという考え方。しかし、所得税の税率は所得に応じて段階的に高くなっていきます。

そのため、195万円未満の所得に5%、195万円〜330万円未満の所得に10%というように計算するのです。

住民税は約1,000万円

次に、住民税は課税所得の10%です。つまり、1億円の場合は10%にあたる1,000万円もかかります。以上の結果から所得税と住民税を足すと、1億円稼いだ時の税金は約5,000万円!

ただ、実際には経費や控除でもう少し納税額は減ります。したがって、稼いだ金額の半分を税金で持っていかれるのは、約1億2,000万円以上の利益を得たときです。

国内FXよりも税金が高くなる

なお、国内FXで1億円の利益を稼いだ場合の税金は約3,031万円になります。つまり、海外FXでは国内FXで稼ぐよりも2,000万円近く高い税金がかかるのです。

海外FXで稼いだ利益を脱税してもバレる!

海外FXで稼ぐと税金が高すぎるから、なんとかして納税から逃れる方法がないか考えるかもしれません。

ただ、ここ数年日本の金融庁や海外の金融庁での規制が厳しくなっているので、脱税をしてもばれるケースがほとんどです。では、なぜ海外FXで稼いだ利益を脱税してもバレるのでしょうか?

海外から利益を送金したらほぼ100%把握される

まず、海外FX業者で稼いだお金を国内の銀行口座に送金すれば、ほぼ100%の確率で脱税がバレます。なぜなら国内の銀行は、海外から100万円を超える金額が送金された場合、税務署に報告をする決まりがあるからです。

そのため確定申告をしていなければ、あっという間に国税から調査をされる可能性があります。

海外の国と租税条約を結んでおり金融庁にも情報が筒抜け!

では、以下のようなケースでも脱税はばれないのでしょうか?

  • 海外FX業者で得た利益をFX業者の口座内に入れたままにする
  • 得た利益を海外の銀行に送金する

残念ながら、このような対策を行っても脱税はバレてしまいます。その理由は、日本が海外の国と租税条約を結んでいるからです。

日本の国税庁は、租税条約を結んだ国の税務署を通して、海外FX業者から顧客情報の提出を求めることが可能です。

さらに、これらの情報交換は自動的に行われるため、海外FX業者が税務署から情報を隠すこともできないでしょう。このような理由があるため、海外FX業者から得た利益であっても、脱税をするのはほぼ不可能といえます。

毎年1億円の利益を脱税した場合にかかる税金とは?

もし脱税がばれた場合、どのぐらいの税金を納める必要があるのでしょうか。税務署は脱税額が高い人を見つけると、すぐには摘発しません。数年ほど泳がせて納税額が多くなった時点ではじめて摘発するのです。

脱税したときにかかる税金

脱税をした場合に課せられる税金を重加算税と呼びます。重加算税の税率は納税しなければならない金額に40%を足した金額です。

つまり、納税額が4,000万円であれば、重加算税を合わせて5,600万円も納税しなければなりません。

脱税して5年目でバレた場合

ここからは、毎年1億円の利益を出し、4,000万円を脱税し続けた場合にどのぐらいの税金を納めなければならないのか計算します。5年目で脱税がばれた場合の脱税額は2億円です。

そのため、重加算税8,000万円を足した2億8000万円を納めなければなりません。

脱税して10年目でばれた場合

次に、脱税して10年目でばれた場合はどうなるでしょうか?

脱税額が4億円、重加算税は1億6,000万円なので、5億6000万円も収めなければなりません。さらに脱税をしているということは、経費や控除もほとんど含めていないので、まるまる税金が高くなります。

脱税をした場合にかかる税金はとても高いので、必ず利益は確定申告をして納税しましょう!

確定申告する際に注意すべき2つのこと

海外FXで稼いだ利益を確定申告する際には、以下の2点に注意してください。

  1. 国内FXや事業所得の損益と相殺できない
  2. 損失の繰越ができない

順番に詳しく解説します。

1.国内FXや事業所得の損益と相殺できない

海外FXで稼いだ金額は、国内FXや事業所得の損益とは相殺できません。つまり、海外FXは海外FXで計算をしなければならないのです。

海外FXの利益 国内FXの利益 考え方
300万円 -100万円 海外FXの利益を国内FXの損失で相殺できない
-200万円 300万円 国内FXの利益を海外FXの損失で相殺できない

2.損失の繰越ができない

海外FXの損失は翌年以降に繰り越すことができません。今年の損失を来年の利益と合算して節税をするのはできないので、大損しないように注意しましょう。

海外FXの利益を節税する3つの方法

海外FXで稼いだ利益をそのまま納税すると、税金が高いので手元に多くお金を残せません。そのため、積極的に節税をするべきです。

  1. 経費をもれなく計上する
  2. 不動産所得から得た利益と損益通算する
  3. 法人化して海外に移住する

どの方法も節税にはおすすめの方法なので、ぜひ利用しましょう。

1.経費をもれなく計上する

まずは、FXをするにあたりかかった費用をもれなく経費として計上してください。例えばFX をするために購入したパソコンやスマホの費用、FXのセミナー参加費用なども経費にできます。

経費を増やせば所得も減るので、節税効果を高められるのです。

2.不動産所得から得た利益と損益通算する

海外FX以外に不動産など別の所得がある場合は、損益通算しましょう。たとえば不動産投資で100万円の損失を出した場合、その損失を海外FXの利益と合わせれば節税ができます。

ただし、不動産価格が暴落して損失が大きくなれば、節税どころではなくなるので注意しましょう。

3.法人化して海外に移住する

個人ではなく、法人化することで大幅な節税も可能です。

個人の最大税率 45%
法人の最大税率 23.2%

個人では最大45%の税率が、法人化するだけで20%以上も低くなります。とはいえ、法人化すると維持費用がかかることもあるので、必ず手元に残るお金が増えるとは限りません。

もし可能であれば、法人税が安い国への海外移住も検討してみてはどうでしょうか?

法人税率
マレーシアのラブラン島 3%
香港 8.25%〜16.5%
シンガポール 17%

たとえば、シンガポールに移住すれば、法人税の税率は17%前後まで下がります。そして、マレーシアのラブアン島の法人税率は3%です。さらにこれらの国では日本のように住民税がかかりません。

したがって、さらに節税がしやすいのです。

まとめ:海外FXで得た利益は節税できるが脱税はNG!

海外FXで多くの利益を得ても、税金が高ければ手元に残るお金は少なくなります。特に利益が1億円以上であれば、税金だけで半分近くもっていかれるでしょう。

節税をすれば税金を抑えることも可能ですが、脱税をすると重い税金がさらにかかるので注意してください。なお、節税をするためには法人口座を開設しましょう、

海外FX業者のBigBossでは法人口座が提供されており、最大レバレッジ999倍でトレードができます。毎年の利益が数千万円以上ある場合は、法人口座の開設をおすすめします!

4月 30, 2021海外FX