海外FXで法人化するデメリット・メリットとは？ 法人化するタイミングも解説！
海外FXで稼げるようになると、税金の高さにびっくりするかもしれません。特に、海外FXからの利益が「年間500万円以上」発生しているのであれば、法人化の検討余地もあるでしょう。
ただ法人化にもデメリットがあり、なかなか決断できない方も多いのではないでしょうか？
そこでこの記事では、
- 海外FXで法人化するデメリットやメリット
- 法人化するタイミング
- おすすめの法人口座
などについて解説します。この記事を読めば、法人化のデメリットもわかるので、不安を和らげることができます。
茶虎
海外FX歴8年の現役トレーダー兼ライター
国内FXを1年ほど利用していたが、資金的に利用しにくいという理由で海外FXに転身。これまで口座開設した海外FX口座は10種類以上。トレード方針はスイングトレードとEAを使った自動売買。2018年より、ライターとして「FX」「節税」「クレジットカード」など投資・金融ジャンルを中心に200記事以上を執筆。海外投資にも関心があり、投資を行っている。
海外FXで法人化する5つのデメリット
法人化に興味があっても、デメリットが気になり決断できない方もいるのではないでしょうか？ そこで、まずは 法人化した場合のデメリットについて解説します。
- 法人化するのに費用がかかる
- 赤字でも維持費や税金がかかる
- 稼いだ利益を自由に使えない
- 法人口座を利用できないFX業者もある
- 含み益も計上しなければならない
デメリットを知らないまま法人化すると、廃業する手間や余計な費用がかかることもあるので注意しましょう。
1.法人化するのに費用がかかる
法人化するためには、設立コストとして登録免許税や印紙税などがかかります。一般的な相場は以下の表の通りです。
| 合同会社の設立費用 | 約6万円 |
|---|---|
| 株式会社の設立費用 | 約20万円 |
さらに、必要書類を揃えた上で手続きも行わなければなりません。手間や時間を考えて行政書士へ依頼をすれば、約10万円の費用もかかります。あらかじめどのぐらいの費用がかかるかは試算しておいてください。
2.赤字でも維持費や税金がかかる
法人化すると個人事業主よりも維持費や税金がかかるケースもあるので注意しましょう。
個人事業主であれば、年間で赤字になった場合は所得税や住民税の支払いをしなくても構いません。ところが、法人の場合は法人住民税を赤字でも支払う必要があります。
たとえば資本金1,000万円で従業員が50人以下の会社の場合、東京都だと毎年7万円の支払いが必要です。加えて官報の費用が年間6万円、税理士との顧問契約費用が年間約50万円〜70万円ほどかかります。
このように、法人化すると維持費や税金がかかるので注意が必要です。そのため、利益が安定していない状態での法人化はおすすめできません。
3.稼いだ利益を自由に使えない
個人事業主の場合は、稼いだ金額を自由に使うことができますが、法人の財産は個人の財産と分けなければならないため自由に使えなくなります。
役員報酬として支払うことも可能ですが、引き出したお金は所得税や住民税の対象になります。勝手に法人口座からお金を引き出すと、税務署からも指摘されやすいので注意しましょう。
4.法人口座を利用できないFX業者もある
海外FX業者の中には、法人口座に対応していない業者もあります。たとえば、XMでは法人口座に対応していないので節税ができません。したがって、XMを使い続けるにしろ、ほかのFX業者の法人口座を開設する必要があります。
5.含み益も計上しなければならない
法人にした場合、決算の際に含み益も計上しなければならないため、納税金額が増える可能性があります。この点は含み益に課税されない個人事業主よりも劣っているかもしれません。
特に、スワップポイントを目的に、長期間同じ通貨のポジションを保有し続けているトレーダーは要注意です。スワップから得られる利益は微々たるものなので、含み益次第ではかなりの額を納税しなければなりません。
このように法人化にもデメリットはあるので注意してください。
海外FXで法人化する7つのメリット
海外FXで利益を得ているトレーダーのなかには法人化している方も多くいます。なぜなら、法人化すると以下のようなメリットがあるからです。
- 経費の範囲を広げられる
- 最大10年間損失の繰越ができる
- FXと他の投資や事業の損益と相殺できる
- 役員報酬を支払い節税できる
- 含み損も計上できる
- 社会保険に加入できる
- 退職金を受け取れる
順番に詳しく見ていきましょう。
1.経費の範囲を広げられる
法人化した場合、個人事業主よりも経費にできる範囲が広がるため、節税額が増えます。たとえば、以下の費用は法人化しなければ経費にできないものです。
- 社会保険料や生命保険の掛け金
- 役員報酬
- 家族を社員として雇った際の給与
- 出張した際の経費
- パソコンの購入費用（全額）
- 退職金
法人化すれば、社会保険料や生命保険の掛け金、家族を社員として雇った場合に支払った給料も経費にできます。さらに、パソコンの購入費用についても、法人名義で購入すれば全額を計上できるのです。
2.最大10年間損失の繰越ができる
法人化すると最大10年間損失の繰越が可能です。損失の繰越とは、今年FXで赤字になった場合、その損失を来年度以降に繰り越せるというもの。
たとえば、今年海外FXで200万円の赤字を出し、翌年に700万円の利益を出したケースで考えてみましょう。
| 今年の損益 | 翌年の損益 | 所得 | |
|---|---|---|---|
| 個人の場合 | -200万円 | 700万円 | 700万円 |
| 法人化した場合 | -200万円 | 700万円 | 500万円 |
個人の場合、海外FXの損失繰越ができないため、翌年の税金は700万円の利益から経費や控除を引いた金額で計算されます。
ところが法人化した場合は、前年の損失を引けるので、500万円の利益から経費や控除を引いて計算可能です。
つまり法人化した方が、前年の損失を繰り越せるので税金が安くなるのです。なお、事業を開始した時期により最大で繰越可能な年数が異なるので注意してください。
| 平成30年4月1日以前に 事業を開始した場合 |
最大9年 |
|---|---|
| 平成30年4月1日以後に 事業を開始した場合 |
最大10年 |
3.FXと他の投資・事業の損益を相殺できる
法人化すれば海外FXの損益と他の投資・事業の損益を相殺できるため、損益通算の範囲が広がります。
| 所得の種類 | 個人の場合 | 法人化した場合 |
|---|---|---|
| 海外FX業者同士 | 相殺できる | 相殺できる |
| 国内FX業者 | 相殺できない | 相殺できる |
| 事業所得 | 相殺できない | 相殺できる |
| 不動産所得 | 相殺できる | 相殺できる |
個人の場合、事業所得や国内FX業者から得た利益については相殺できません。一方、法人化すると国内FX業者の利益やほかの事業所得とも相殺できるため、より多くの節税効果を得られるのです。
4.役員報酬を支払い節税できる
配偶者がいる場合、海外FXで得た利益のうちいくらかを役員報酬という形で、自分や配偶者に分配すれば会社にかかる税金を減らせます。ただし、役員報酬は1年間同じ金額を支払わなければなりません。
役員報酬の変更をした場合、経費にできなくなるので注意してください。
5.含み損も計上できる
法人化した場合、含み益も計上しなければならないですが、含み損も計上できる点はメリットです。個人口座であれば、年末に少しでも税金を減らすために含み損を決済することで税金を減らそうとした方もいるかもしれません。
法人口座であれば、このような面倒なことはしなくても良いのです。特に、含み損を抱えやすいリピート型注文を海外FXで取り入れている方には大きなメリットですね！
6.社会保険に加入できる
法人化すると、厚生年金や健康保険などの社会保険にも加入できます。支払う保険料が高くなるので一概にメリットとはいえませんが、将来給付される年金額を増やす効果があります。
7.退職金を受け取れる
独立した場合に不安になるのが老後の生活です。しかし、法人すれば将来の不安を取り除ける可能性があります。なぜなら、法人化すると毎月の給料額を減らして退職金に回せば、税金や社会保険料の負担を抑えられるからです。
さらに、税金を優遇する控除があるので節税効果も期待できます。
海外FXからの利益がいくらになったら法人化すべき？
海外FXで利益を得ても、法人化するタイミングに頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか？
一般的に個人事業主が法人成りするのに最適なタイミングは、年間利益が600万円以上と言われています。ただ、海外FXトレーダーの場合、国内FXや事業所得とは異なり経費にできるものが多くありません。
国内FXとの損益通算もできないので、年収500万円以上であれば検討し始めても良いでしょう。
また、所得が695万円を越えると税率が23％に上がります。そのため、年間利益800万円以上であれば、節税効果も高くなるので法人化をおすすめします！
海外FXで法人口座の開設方法を解説！
海外FXで法人化を行う際は、国内で法人を立ち上げる以外に法人口座を作る必要があります。この章では、法人口座を開設する手順についてみていきましょう。
1.法人口座の開設に必要な書類を用意する
まず法人口座を開設する際には、最低限以下の書類を揃えます。
- 登記簿謄本
- 取締役の身分証明書
- 取締役の現住所確認書類
加えて、すでに個人口座を保有している業者で法人口座を開設する場合は、別のメールアドレスを求められるケースもあるので用意しておいてください。
2.ホームページから法人口座開設専用ページに飛ぶ
必要書類を揃えたら海外FX業者のホームページから法人口座開設ページに飛びましょう。ほとんどのFX業者では、個人口座と法人口座の開設ページが異なります。
3.個人や会社の情報を入力する
続いて、個人情報や会社の情報などを入力してください。概ね以下の情報がわかれば問題ありません。
- 会社の情報
- 取締役の情報
- 財務状況や取引経験
4.必要書類をアップロード
情報の入力が完了したら必要書類のアップロードも必要です。事前に用意しておいた必要書類の写真を用意しておき、アップロードをしてください。
このように、法人口座では必要な書類や入力情報が異なるものの、個人口座と同じ流れで開設できます。
海外FXで法人口座を利用できるおすすめ口座は？
海外FX業者は複数ありますが、どのFX業者で法人口座を利用すれば良いのか悩んでいる方もいるかもしれません。基本的には、個人口座と同様の条件で法人口座を利用できるFX業者がほとんどです。
法人口座を利用できるおすすめのFX業者は以下の3社です。
- BigBoss
- Axiory
- Titan FX
順番にくわしく見ていきましょう。
1位：BigBoss
BigBossを利用するメリットは以下の4つです。
- 最大レバレッジ999倍
- 入金ボーナスのキャンペーンも開催
- スプレッドが狭い
- 口座開設が最短3分
BigBossでは法人口座でも最大レバレッジ999倍で取引ができます。さらに、入金ボーナスのキャンペーンも不定期で開催しており、スプレッドも狭く取引しやすい業者です。
また、クイック口座であれば、最短3分ほどで法人口座も開設できます。
2位：Axiory
出典：Axiory
Axioryを利用するメリットは以下の3つです。
- 最大レバレッジ400倍
- スプレッドの狭さに定評がある
- 証拠金によるレバレッジ制限が緩め
Axioryはスプレッドの狭さに定評があるため、スキャルピングが得意なトレーダーにおすすめです。証拠金によるレバレッジ制限も他社より緩めなので、資金が多ければ多いほど使い勝手が良いFX業者ですね！
3位：Titan FX
出典：Titan FX
Titan FXを利用するメリットは2つ。
- 最大レバレッジ500倍
- 証拠金によるレバレッジ制限がない
最大レバレッジは500倍で、証拠金によるレバレッジ制限がないのも魅力の一つ。ただし、ボーナスがなくAxioryよりもスプレッドが広くなります。
まとめ：BigBossなら最短3分で法人口座の開設ができる！
海外FXから年間500万円の利益を得た時点からは、法人化も検討すべきです。法人化すれば、経費の範囲が広がり他の所得と損益通算がしやすくなります。
法人化して節税をするためには法人口座が必要です。できるだけレバレッジやボーナスなどの条件が良いFX業者を選びましょう。
なお、法人用口座の開設におすすめなのがBigBoss。BigBossであれば、最大レバレッジ999倍や100％入金ボーナスも開催しています。
証拠金が多い状態からトレードを開始できるので、資金が多い方も利益を上げやすくなるのです。ぜひこの機会に口座開設してみてください！